何と言って電話する?

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 アポイントはMLMでの要となります。

 重複しますが、復習しすぎることはないくらい大切なことなので詳しく書きます。MLMの初心者の方にはよく、「受話器がバーベル」などという言い方をする人がいます。

 受話器がなかなか重くて上がらない。何とか上げてボタンを押しても、ドキドキしてしまう。発信音が2回くらいなって出ないと、「あ、留守かもしれない」とほのかな希望が出てきます。5回目になると「よし、とりあえず電話したぞ」という達成感と「相手が出なくてよかった」という安堵感でほっと一息。

 アポイントを取らなければ、と思いながらもグズグズしてしまい、時計を見ると、もう22時。「あ、もう寝ているかもしれない。明日電話することにしよう」と、ここでも理由ができたことにほっと一息。みんな通る道は一緒のようです。

 そのメンタル面の壁を乗り越えて、アポイントを取るには、具体的にどうすればいいのでしょうか?いくつか原則があるので、ご紹介していくことにします。

【原則1】電話では時間と場所だけ決める

 なぜアポイントが壁になるのは?それはリクルートを一緒にしようとするからです。アポイントとリクルートは全く別の行為ですが、ほとんどの人が一緒にやろうとして失敗します。アポイントは、会いたいから場所と時間を決めること。ビジネスの内容を伝えてエンロールするのがリクルート。これを一緒にはできないし、まして電話でとなると、ベテランの人ができません。

 そんなむずかしいことを初心者がやろうとしても、そりゃストレスですよね?基本は「会いたい」です。それが不自然なら「大事な話がある」でしょう。それが通用しないなら「◯◯というMLMの話」と言います。ただ、こう言うと、「でも、何年も会っていない人に突然電話するのも……」と、今度は別の壁を感じる人もいます。

 それなら、「突然でびっくりしたでしょうが、こんな理由があるので電話しました」と言えばいいのです(これ、結構深いんですよ)。電話はいつも突然なんですから。笑。完璧なアポイントは、アップラインの成功者が極めています。具体的なことはそちらから、究極の技を教わってください。

 いずれにしても、「会って話したいことがあるんだけど、いつ、どこにしょうか?」これがアポイントであることを肝に銘じましょう。


【原則2】明るく自信ももって電話する。

 せっかく連絡がついたのに、暗い話し方になってしまう人がいます。もちろん誰も、わざと暗く話そうとしているわけではないでしょう。ところが、暗い、自信のない言い方になってしまうのは、絶対会うぞと決めていないからです。決めていることが、なぜ大切なのでしょう?

 たとえば、あなたの後輩が相談に来たとします。

後輩「先輩、こういう人がいて結婚したいんですが、どう思いますか?」

 こういうふうに聞かれたら、大切な後輩の相手ですから悪いところがないかチェックが入りませんか?ところが、もう1人の後輩はあなたに会うなり、こう言ってきました。

後輩「先輩、私はこの人と絶対一緒になると決めています。だから応援してください」

 これはもう応援するしかありません。「決めているんだったらしょうがないな」となりますよね。要するに、「自分はMLMで成功する」ということを、決めているというニュアンスで話すことが、最も高い確率でアポが取れる秘訣なのです。


【原則3】内容を決して話さない

 友達からいきなり電話があり、いかにも親しげに製品の話をし始めたら、誰でも「買わされる」と感じて会いたくないと思います。あなたと相手のズレは、電話ではしょっちゅう起こります。はっきり言いましょう。あなたが伝えたいことは、電話では絶対に伝わりません。それをムリに伝えようとしても、無駄なだけです。

 製品の話もダメ、システムの話もダメです。会社の理念もだめです。では、何の話をすればいいのでしょうか?大事なのは、想いを告げるということです。伝えたいことがあるんだという想いです。私がアポイントを取るとき、あるいは「一緒にビジネスをしようよ」と言うときの気持ちは、プロポーズするときの気持ちに似ています。

 気持ちを、打ち明けるのです。あなたはプロポーズをするとき、どんな電話のかけ方をしますか?電話でいきなり「結婚してほしい」とは言わないはずです。「会って話したいこと、伝えたいことがあるんだ」と言うだけだと思います。

 もちろん、世間話くらいはOKですが、しゃべりすぎてはダメ。久しぶりの電話。積もる話があるのはわかりますが、それではお腹いっぱいになって、会いたい気持ちが薄まってしまいます。

 ただ、「会いたい」と言うだけだと、必ず会う理由を聞かれます。もし「それってネットワークでしょ?」と聞かれたらどうすればいいでしょうか?

 その場合は「そうだよ、最初は自分も嫌だったから警戒したんだけれど、ちゃんと聞かずに断るのは失礼かなと思って聞いたんだ。そしたら凄い話だったからやることにした。気持ちはわかるよ。私も一緒だから。でも凄い話だからちゃんと聞いて」

 といえばいいんです。そこから先は内容になるので、しゃべらないようにします。親切だと思って、聞かれたことに条件反射で答えてはいけません。自信がない人は、アポのコツを紙に書いて、それを見ながら話すといいでしょう。

 アポイントの電話は、5分が限界です。5分以上かかっている人は、話し過ぎています。相手にいろいろな情報を与え過ぎです。相手は、聞いた情報に基いて、勝手な想像をふくらませます。

 営業に自信がある人は、電話で相手に「そんなにいいものならやってみたいね」と言わせたいかもしれません。でも、ムリです。

 たとえば、次のような電話でのやりとり。MLMの説明をしたところ、相手が「そんなに言われても、どうもその手のビジネス、何か苦手で」と言いました。

 こちらは「その手ってどんな手だと思うの?」と聞きます。あなたはその売るという言葉にピンと反応して「売るんじゃないよ」と、強気にでます。相手は「へぇ、じゃあどうするの?」と聞いてきます。そこであなたは「みんなが買うだけで成り立つ、消費のビジネスなんだよ」と言います。

 相手はそれ以上、別に考えません。「へぇ」と言って切ります。そして切った後で、「買ってそんなにすごい収入になるんだったら、1人当たり相当買わないといけないんだろうな」と想像するわけです。

 あなたが何気なしにまいた情報の1つの種から、電話を切った後に芽が出て、花が咲き、そしてキャンセルの実がなる。あなたが何か話したら、断られたのです。相手が断るに至った情報は、あなたの話の中にあったのです。

 ただ「会いたい」と言えば、相手は「わかった」と言って会いに来ます。だから、よけいなことを話してはいけないのです。

 相手の頭の中にどんな絵が浮かんでいるのか、よく考えてください。「何の用事?」と聞かれたら、「会って話す」です。「今話して」と言われたら「TELでわかる内容じゃないから会おうと言っているんだよ」です。

 いろいろしゃべらず、明るく自信をもって、時間と場所を決めるだけ、アポイントはこれだけでいいのです。

 ちなみにアポイントを取る電話では、避けたほうがいい言葉がいくつかあります。まず、「折り入って相談がある」は借金の依頼、「人生、変わったんだ」は宗教の勧誘と思われ、断られます。

 そして禁句中の禁句は、「いつが暇?」という言葉です。これを言うと、たいてい「(スケジュールがいっさいなさそうな)半年後」と返事をしてきます。

 アポイントの日時を決めるときは、二者択一にすることが大切です。「土日と平日の夜のどちらが都合がいい?」と聞きましょう。仮に土日がいいと言うのであれば、「今週の土曜日だけど、13時はどう?」と一番近い土曜日の都合を聞きます。

 「今週は詰まっている」と言われたら、「じゃあ、来週の土曜日は?」と続けていきます。

 昼がいいか、夜がいいかを聞いて、「夜がいい」と言われたら、「水曜の夜は?」と言います。相手がダメだと言ったら、「じゃあ逆に、火曜日はどうなの?」と続けるのです。こういう聞き方をすると、相手は逃げられないと思い、必ずどこかでアポイントが取れます。

【原則4】アポはまとめて取る

 大切なのは、アポイントをまとめてきちんと入れること。これができた人は、絶対に成功します。スケジュールが埋まった時点で、もう成功しているようなものです。あなたがこれから成功するかどうかは、今、あなたのスケジュールを見ればすぐにわかります。どんどんスケジュールを埋めましょう。そのために、アポイントはまとめて取りましょう。

 まとめて取れば、自分のアポ取りのパターンが確立されてきます。自分のアポイント取りのパターンができれば、さらにどんどん電話ができるようになってきます。

 私の知人のN氏は、スタートしたその日の17時から23時の6時間で、80人のアポイントを取りました。1時間で13人以上のアポ。つまり、1人当たり4分弱ぐらいで終わらせている計算になります。

 彼は、セミナーに来てほしい人のアポイントを撮り続け、当日は駅で待ち合わせをし、オフィスに行くまでの時間で、なぜ自分がMLMを始めたか、などについての話をしたそうです。

 オフィスに着いたら、講師がその人に話をし、セミナーが終わった頃には、「じゃあ、やってみようかな」と思う人が出来上がっているわけです。

 彼は、今、数百万円の月収を取っていますが、「私の運命を変えたのは、何とスタートした日のアポ取りの、わずか6時間だったのですよ」と言っています。6時間の間に80人の人たちにアポイントを入れまくることに集中できたからこそ、彼の1ヶ月の収入は数百万円にもなったのです。もう一度言います。あなたの仕事は、スケジュールをとにかく埋まること。それさえできればもう、成功したと同じだということを忘れないでください。