「わかってくれない人」がお客さん

MLM超実用マニュアル  > MLMコラム  > 「わかってくれない人」がお客さん


 MLMを始めた多くの人が、「どうしてみんな、わかってくれないのだろう?」と嘆きます。

 でも、よく考えてみてください。
 
 前述しましたが、このビジネスは「理解しない人がいる」から「理解した人が成果を得ることができる」というしくみになっているのです。

 たとえば銀行というものが最初にできたとき、人は、どうして他人に自分のお金を預けられるか?と思ったことでしょう。携帯電話にしても、最初は多くの人々が電話機を持ち歩くことに抵抗を感じたはずです。

 一般に、人々の無理解が大きければ大きいほど、そのビジネスが成功した際の成果は大きいという法則があります(もちろん、人々が反対するものが何でもかんでも新しいわけではありません)。

 人の無理解にどう対処するか……無理解の市場を勝ち抜く武器!それは「理解」しかありません!相手の問題ではなく、あなたがどくらいあなのビジネスを理解しているかが問題なのです。

 私は子どもの夏休みという話をします。ある日あなたは、友達の家に遊び行きました。久しぶりに会う友達の子どもに「もうすぐ夏休みだね、うれしい」と聞くと、子どもが「全然」と答えました。「えーっうれしくないの?あーわかった、塾が嫌なんだ」「別に」「じゃあ宿題かな?」「いや」「ちょっとここに座ってごらん、あのね、夏休みっていうのはね!」と説教が始まるというお話です。

 客観的に考えると、本当は、別に夏休みが嫌いな子どもがいてもかまいません。ところが、あなたがムキになるのは、あなたに「子どもという生き物は夏休みが好きに違いない」という理解と価値観があるからです。あなたの心に芯があるから、ずれている反応に接すると、相手がおかしいと感じるのです。

 これをMLMに置き換えてみると、あなたに「普通の人は、このビジネスをするものだ」という理解と価値観があれば、「やらない」という人に接したとき、「えっなんで?」と不思議に思えてしまう、ということになります。
 
 しかし、あなたの理解度が低いと「やらない」という人を見ても、「やっぱりダメか」くらいにしか思えません。

 相手がどうのではなく、貴方自身の理解度があなたの行動をつくっていくということがわかっていただけたでしょうか?

 MLMを理解しない人は、当然、断ってきます。そこで多くの人が断れられることを恐れます。でも、成功者とあなたでは、「断られること」についての解釈が違います。初心者は、断られるということで、あたかもあなたという人格が否定されたような錯覚に陥ります。

 相手が断るのは、本当は「そんなにうまい話があるわけがない」という思い込みのせいであって、あなたという人間を否定したわけではないのにです。

 一方成功者は「相手はムリかいのために断ってきたのだから、理解さえすれば必ずやる!」と解釈します。だから初心者は、一度断られるともう話をしませんが、成功者は、相手が理解するまで頃合いを見計らって何回でも話をするのです。

 その頃合いの一つはタイミングです。どんなに素晴らしい話でも、親が明日もしれぬ病気で入院中とか、司法試験を目指していて一生懸命、それどころではないという状況のとき、人は、新しいことを受け入れる余裕がないものです。たいていの人が断るでしょう。

 ところが何回か話すうちに、その人がそんな時期が過ぎて「収入が欲しいな」と思っているタイミングで出くわすことがあるかもしれません。頃合いの2つ目はこちらの状況の変化です。

 たとえば、最初に話したのは、あなたがまだ収入を取っていないときだったとします。それからしばらくたって、あなたの収入が30万円になったとします。そんなふうに収入を現実のものとした(状況を変化させた)あなたの姿を見ると、相手の対応が変わるかもしれません。

 こういう可能性が十二分にあることを知っているから、成功者は何回でも話すのです。

 事実私の場合も、フロントの約7割近くが、2回以上は私の話を断って、3回目以降に納得してサインしたという方たちです。「人が何回聞いて納得するか」の平均値は、4回だといわれています。つまり、1度話をして無理矢理納得させようとしても、なかなか難しいものです。

 だから大切なのは、断られても、次にまた気持ちよく話を聞いてもらえるような別れ方をすることなのです。

 私はよく「神様のゼッケン」という話をします。人には実は神様しか見えないぜゼッケンが貼ってあり、そのゼッケンには3とか2とか4などの数字が書いてあります。中には15など、二桁の数字の人もいます。

 その数字は何かというと、「その人は何回目に聞けばわかるか」を表しています。その数字は私には見えません。だから1回話してわからなければ、「あ、この人は1番じゃなかったんだな。何番だろう」くらいに思っておけばいいのです。そう思えば、何度でも気軽に話せます。

 大切なのは、何度でも話せる人のリスト。それが一番の財産になります。ちなみに私があるタイトルを獲ったとき、そのタイトルに必要な9人の成功者のうち、なんと7人は私の話を2回以上断った人たちでした。

 もう一度いいます。

 私の成功を支えてくれた9分の7の人は、少なくとも2回は、私の話を断った人だったのです。1度話しても、タイミングが合わないことはよくあります。だから初心者の方々は、最初に話して断られて、全人格を否定されたような気持ちにならず、気軽に何度でも、相手が理解するまで「あなたが信じていること」を伝えてあげることです。